この記事では、ソニーのノイズキャンセリングヘッドホン・WH-1000XM3をくわしくレビューします。
- 独自のノイズキャンセリングプロセッサー「QN1」搭載。前世代比4倍の処理能力
- 最大30時間再生、10分の急速充電で約5時間再生
- LDAC/aptX HD対応のハイレゾワイヤレス再生&DSEE HXアップスケーリング
- タッチセンサー操作&「Quick Attention」モードで手のひらを当てるだけで外音を即取り込み
- Headphones Connectアプリでイコライザー/外音レベルを細かくカスタマイズ
発売から7年間売れ続けている、ノイズキャンセリングヘッドホンのロングセラー製品です!
ソニーWH-1000XM3のメリット(優れたポイント)
まず、ソニー WH-1000XM3の優れた点(メリット)をくわしく紹介。
優れたノイズキャンセリング性能で、音楽の世界に浸れる
ソニーWH-1000XM3の最大の特徴は、何といってもその優れたノイズキャンセリング性能。
前モデル比で4倍の処理能力で、外部のノイズを減衰させる独自開発の「QN1」プロセッサーが非常に優秀。
輪郭や髪型、メガネの有無、気圧の変化まで解析してノイキャン性能を最適化する「NCオプティマイザー」が、常にノイズキャンセリング機能を高いレベルに保ってくれます。
WH-1000XM3のノイキャン機能をオンにしていると、家族の呼ぶ声はもちろんインターホンさえ聞き逃すことも。
パソコンの前だと打鍵音も聞こえないので、周囲のあまりの静かさに不安になってくるほど。
ノイズキャンセリングなどのモード切替は物理ボタンですが、再生や曲送りなどはタッチ操作で行います。
外の音を聞きたいときは「外音取り込み機能」が使える
外音取り込み機能(アンビエントサウンドモード)にすると、ノイズキャンセリングとは逆に外の音をマイクで拾って増幅し聞き取りやすくしてくれます。

ノイキャン/アンビエントサウンド切り替えボタン
一時的に外音を取り込むときは、モードを変えずに右耳側の外側全面を手で覆う「Quick Attention(クイックアテンション)」が便利。
再生音量を瞬時に絞りつつ、アンビエントサウンドモードと同様に周囲の音が強調されて聞こえる状態に。
たとえばレジ支払い時、車内アナウンスを聞き逃したくない場面などでヘッドホンを外す必要なし。
最大30時間のロングバッテリー、急速充電10分で5時間再生も
バッテリー駆動はノイズキャンセリング(NC)オンで30時間、NCオフなら最長38時間。
10分の充電で約5時間再生できる急速充電機能も備えており、充電を忘れたときでも短時間のチャージで長く使える安心感があります。
WH-1000XM3のデメリット(イマイチな点)
ヘッドホンなので、長時間の使用はちょっと重いし蒸れやすい
ソニー WH-1000XM3の重量は、255g。
ヘッドホンとしては標準的な重さですが、長時間使うとなると人によっては首などに負担を感じることも。
また、夏場などで周囲の温度が高めのときは、イヤーパッドで覆われた耳元が蒸れる場合もあります。
いずれもこの製品に限ったことではなくヘッドホン全般に言える話ですが、これまでイヤーパッドタイプのヘッドホンを使ったことがないユーザーは考慮に入れておいた方がいいでしょう。
後継モデルの方が基本的には性能が高い
2025年6月時点で、ソニーのノイズキャンセリングヘッドホンとしてはWH-1000XM3より三世代新しいXH-1000XM6を発売済み。価格は約6万円。
WH-1000XM4(実売約3万2千円)、WH-1000XM5(実売約4万円)も併売されています。
既にWH-1000XM3(実売2万円台後半)の時点でかなり完成されたノイズキャンセリング性能を誇るものの、後継モデルのほうが基本的に性能は高い。
価格差と性能差を見比べつつ、どのモデルにするか選ぶといいでしょう。
ソニーWH-1000XM3を他社製品や後継モデルと比較
WH-1000XM3を、ソニーの後継モデルや競合する他社製品と比較してみました。
モデル | 発売年 | 重量 | NC再生時間 | 主な強み |
---|---|---|---|---|
WH-1000XM3 | 2018 | 255g | 30時間 | QN1プロセッサー/LDAC/Quick Attention |
WH-1000XM4 | 2020 | 254g | 30時間 | Speak-to-Chat/マルチポイント/DSEE Extreme |
WH-1000XM5 | 2022 | 250g | 30時間 | 新設計スリムヘッドバンド/通話マイク強化/マルチポイント |
WH-1000XM6 | 2025 | 254g | 40時間 | Bluetooth 5.3/LE Audio対応/折りたたみ復活 |
Bose QuietComfort Headphones | 2023 | 240g | 24時間 | CustomTune自動音質補正/可変NC/外音モード/軽量設計 |
Apple AirPods Max (USB-C) | 2024 | 384.8g | 20時間 | 空間オーディオ/H2チップ統合/iOS親和性 |
ノイズキャンセリング性能とバッテリー、価格のバランスでいえばXM3やXM4あたりが良さそう。
通話品質と最新機能を求めるならXM5やXM6、軽快さを重視するならBose、Apple連携が最優先ならAirPods Max、といったようにユーザーによって選ぶ機種が分かれそうです。
ソニーWH-1000XM3のスペック表
製品名 | WH-1000XM3 |
---|---|
メーカー | ソニー |
公式製品ページ | WH-1000XM3 | Sony公式 |
価格 | 実売28,000 〜 32,000 円(2025年6月) |
型番 | WH-1000XM3 (B/S) |
サイズ | 約186 × 75 × 265 mm(W×D×H) |
重量 | 255g(本体のみ) |
充電ポート | USB Type-C(約3時間で満充電) |
Bluetoothバージョン | 4.2 |
バッテリー駆動時間 | 30 h(NC ON)/38 h(NC OFF) |
対応プロファイル | A2DP・AVRCP・HFP・HSP |
マルチペアリング | 最大8台登録(同時接続は1台) |
材料 | ABS樹脂+ステンレススライダー/合成皮革イヤーパッド |
同梱品 | キャリングケース 航空機用アダプター 1.2 mヘッドホンケーブル USB-Cケーブル(20 cm) |
保証 | 1年間(国内メーカー保証) |
カラー | ブラック/プラチナシルバー |
発売日 | 2018年10月6日 |
WH-1000XM3はこんな人におすすめ
ソニーのノイズキャンセリングヘッドホン・WH-1000XM3は、以下のような人におすすめ。
- コスパ重視でハイエンドなノイズキャンセリングを体験したい人
3万円台でトップクラスのNC・音質を手にできるモデル。中古市場も安定し、初めてのオーバーイヤーNCヘッドホンにちょうどいい - 飛行機・新幹線など長距離移動が多い人
30 h連続再生+急速充電で乗継ぎ待ちでもバッテリー切れを心配せずに済む - ノイズをカットして作業用BGMを流し、仕事や作業に没頭したい人
外音を遮断しつつQuick Attentionで家族との会話も即対応可。オンライン会議もイヤホン付属マイクでOK。
私が購入してからもう7年ほど経ちますが、いまだに現役ですしノイズキャンセリング機能も色褪せない優秀さ。
ノイズをカットして自分の世界に浸りたいときにおすすめしたいロングセラーのヘッドホンです!